食用 or コスメ用
食用油とコスメグレードって?
元はどちらも同じ原料から搾った油です。
ただ、油の使用用途が異なるため、それぞれの目的にあった精製処理など
が施されます。
例えば、オリーブの果肉を搾るEXVオリーブオイルなどは、そのまま飲めますね。
でも胃と肌は感覚が違います。
※極端な例だと、一味唐辛子は食べられても皮膚には痛い…。
◆コスメグレードとは化粧品原料規格をクリアした油
化粧品は「皮膚(人体)に塗布する」ことを前提にされますので、
その原料基準は食用より規格、検査項目が多くなっています。
具体的には不純物を除去し、酸化や刺激のリスクを一定レベルまで下げるため、
脱酸、脱色、脱臭などの精製処理、またものによって酸化や退色防止剤などの
添加もあります。
ただこれは油の種類、性質により処理内容は様々なので、一概に決まっている
精製レベルではありません。
中には食用とあまり変わらないコスメグレードもあります。
コスメグレードとはこのような化粧品原料基準に則って精製・検査されたもので、
価格も食用より高価になります。
※化粧品原料基準(厚生省)は現在は廃止されており、化粧品メーカー独自の
判断に委ねられています。
* * *
◆食用油は
食用油は、栄養、風味、どんな調理に向くかなどがポイントですね。
冷やしても固まらないサラダ油にするには、脱ロウ処理などの精製を加えたり、
香りを生かすには焙煎香をそのまま残したりもします。
逆に皮膚に塗ることは全く前提にされていません。
また食品にはJAS規格や食品衛生法などで決められた表示が義務付けられています。
食用油の精製工程について詳しくはこちらをご参照ください。
品質の良い油をお届けするために(油の精製工程)@油屋.com
◆販売店として
当店は一部非食用油(ホホバ・ヒマシ油・スクワラン)もありますが、ほとんどは
食用油をメインで扱っています。
コスメグレードの原料は「化粧品」ではありません。
※化粧品販売には登録と認可が必要(薬事法など)
精製度がコスメグレードのものはページに明記してありますが、当店としては
化粧品販売はしておりませんので、ご使用はお客様のご判断と責任でお願い
いたします。
化粧品でないものをお肌に塗っていいですとは言えないことをご理解ください。
当店はお安く提供できる方法を取り、食用油と一部コスメグレードの原料油を
販売しています。
ただの油でも「化粧品」となると高くなります。
◆ちょっと思ったこと
当店には油をスキンケアや石鹸・コスメ作りに利用される方が大変多いです。
これまで当店の油で肌トラブルに関するお申し出があったことは一度もないんです。
ただお肌は千差万別。自分によくても違う人に合うとは限りません。
「食品だから肌にも問題なし」「未精製の方が絶対肌にもいいはず」
という思い込みは違うことをご理解いただけるといいと思います。
※色が残っているから未精製とは限りません。未脱色なだけかも。
私は何をつけても平気な方ですが、とても敏感肌の方もいらっしゃいます。
あとは油に何かを混ぜる場合、精油やpH値など油の要素以外の刺激も
考えてくださいね。
油は脂肪酸の性質や酸化速度、保存状態などでも異なりますのでご自分で
テストするなど十分ご注意ください。
というわけで、元は同じだけど別物。
食用を「塗っていい」 コスメ用を「食べていい」とは言えないのです…。
上記をご理解の上、マイオイルライフ、お楽しみください!